2012-07-01から1ヶ月間の記事一覧

my favorite songs 006:時代

『時代』。意味の強い題はその言葉自体に振り回されます。題読みの難しさを痛感させられました。 中島みゆきが鳴りっぱなしです。自作低温の時代に僕ら飽食し終齢幼虫ははりさけていく脱皮して巨大化していく蝶の幼虫に、日々の不満を抱きながらも即時的な欲…

my favorite songs 005:点

五題目は『点』 句切る『点』、繋ぐ『点』。『点灯』された『点』の光は『点滅』しつつ消えていく。 多義性のある文字だけに、皆さんいろんな使い方をされて面白い御題でした。 『点描』として使った方が多かったのは意外でした。 自作あおあおき空よ東に上…

my favorite songs 004:果

四つ目は「果」です。 果物の「果」であり、最果ての「果」でもあります。 様々な寓意を込め易く、エロスの発端ともなる語句であるため、面白い歌がたくさん詠まれたように思いました。 自作 双の手に薄き果集め山羊飼いは山羊飼いとして草原に佇つモンゴル…

my favorite songs 003:散

三題目は「散」 散りゆく花のイメージは詩情を呼び起こしやすいが、そのぶんありきたりなテンプレート感もつきまとう。 変化球では「散歩」「散髪」「龍角散」と球を散らしてきた方もありました。自作 くりかえすただくり返すこととしてチル散るミチル海もサ…

my favorite songs 002:隣

「隣」。 いつもかたわらに居る大切な人、あるいは近くて遠い謎の存在。 隣町、隣国、隣の星と離れた場所をあらわすのに使ったり、時間的な隣接をあらわしたりと、皆さんいろんな使い方をしています。自作 南風つよい晩には隣からもれ聴こえくる atar a la r…

my favorite songs 001:今

もっぱら私ありくしの個人的な好みで勝手に一題につき七首選歌させて頂きます。 短歌を始めて二年目の未熟者の所業ゆえ、ご不満などもあるかと思いますが、ご勘弁くださいませ。最初の題は「今」。 いきなり難しい題ですね。 「いつ」「だれが」「どこで」「…