2012-05-01から1ヶ月間の記事一覧

題詠ブログ2012 まとめ

【001:今】刈萱も悲し今手に償いの靴にて舞いしなかも焼かるか(回文) 【002:隣】南風つよい晩には隣からもれ聴こえくる atar a la rata[鼠捕り歌] 【003:散】くりかえすただくり返すこととしてチル散るミチル海もサクラも 【004:果】双の手に薄き果集…

完走報告(ありくし)

完走しました。楽しかったです!! 思ったほど回せませんでしたが、何首かは回文で。 あらためて、皆様の歌を鑑賞させていただきます。

100:先(ありくし)

この先はあらゆるものが透明でむろん猫らもとうめいでしたよ

099:趣(ありくし)

憂寂の午にはひるの趣が ぬるい芒果一口喰らう

098:激(ありくし)

ところにより一時激しく降るでしょう例えばそれが愛であっても

097:尾(ありくし)

ひいやりとした下半身たぶらかすかつて尾びれが震えたあたり

096:拭(ありくし)

はらからと横たふゲヘナ遠ざかる音に隠れて口元拭ふ

095:樹(ありくし)

ハルニレの樹には涙をやるがいい祖母によく似た声に告げられ

094:担(ありくし)

薄暮亭何色の夢吐息つき糸目ゆ呪い担いてぼくは (はくぼていなにいろのゆめといきつきいとめゆのろいにないてぼくは)

093:条件(ありくし)

いくたりの花持つひとの連なりて条件反射としてふりかえる

092:童(ありくし)

気がつけば童話のような森に居りもう一度閉じたほうがよさそう

091:締(ありくし)

靴下を脱いで乳房を踏み締める少し異なる感触のする