2014-06-01から1ヶ月間の記事一覧
心持ち涙みだるる緑川流れなづみてときはへにけり
白南風は山を渡りて筒鳥のとぼけた賛歌淡く谺す (白南風:しらはえ)
あたますきとほり死にたる桑の子を小さき手もて葬る春の夜 (葬る:はふる)
春凪の油の海は発光す世をたがへゆく船を惜しみて
アリタリヤフールプルーフ・ルール午後およそ止まった機影に見入る
二日月抱かぬままに月弓尊の声を倣ねてゐました (月弓尊:つきゆみのみこと)
沙羅の花拾へる僧の頸白しふと一生てふ距離をたがへむ (一生:ひとよ)