2014-06-01から1ヶ月間の記事一覧

047:持(有櫛由之)

心持ち涙みだるる緑川流れなづみてときはへにけり

046:賛(有櫛由之)

白南風は山を渡りて筒鳥のとぼけた賛歌淡く谺す (白南風:しらはえ)

045:桑(有櫛由之)

あたますきとほり死にたる桑の子を小さき手もて葬る春の夜 (葬る:はふる)

044:発(有櫛由之)

春凪の油の海は発光す世をたがへゆく船を惜しみて

043:ヤフー(有櫛由之)

アリタリヤフールプルーフ・ルール午後およそ止まった機影に見入る

042:尊(有櫛由之)

二日月抱かぬままに月弓尊の声を倣ねてゐました (月弓尊:つきゆみのみこと)

041:一生(有櫛由之)

沙羅の花拾へる僧の頸白しふと一生てふ距離をたがへむ (一生:ひとよ)